ソニータブレット発表の後の雑感。

昨日、ソニーファンが長らく、本当に長らく待っていたソニーのタブレット端末「sony Tablet」が発表になりました。
ホームユースがメインのS1、モバイルユースがメインのS2が発表になりました。

そちらで発表された内容や、その後のニュースサイトなどの記事を踏まえて、僕なりの感想をメモ程度に書きたいと思います。

※ソニー公式のサイトはこちら

ホームユースでのS1

まず、いわゆるタブレット端末という標準的な形をしたS1です。こちらの大きさはほぼipad2と同じ程度であり、大きな液晶ディスプレイを搭載しています。
また他のタブレット端末で言われていた、「持ち続けるには重い」といった感覚を低減するために「偏重心デザイン」が採用されていて、全体的にくさび形をしています。

持った方の印象では「思ったより重くない」というお話で、偏重心デザインがある程度の効果を持ってることが伺えます。

モバイルでのS2

こちらは2画面のモデルで、かなり珍しいモデルとなっています。両方タッチパネルであり、WEBブラウジングなどでは、2画面をつかって大きく、文字入力では下段にキーボード、縦に持ち帰ると電子書籍に最適な画面レイアウトといった、フレキシブルな使い方ができるようです。また折り畳めるので、携帯しやすく、まさにモバイル重視のタブレットだとおもいます。

カンファレンスから伺えるSony TabletとQuriocityなどのsonyのサービスとの親和性

さて、上記のように製品デザインも他のAndroidタブレット端末と大きく違っていて、それで十分「Uniqly sony」を体現していると感じましたが、今回はそこがメインでは内容でした。実際の操作で強調されたのは、Quriocityとの連携でした。
つまり、sony Tabletで映画などの動画を購入、音楽の購入といったオンデマンド配信に最適されていて、簡単にコンテンツの購入ができる、というアピールが大きかったと思います。Flash対応のAndroidを使い、プレビューを画面に表示しながら、決済ができる。もちろんダウンロードしながらの動画再生も可能です。加えてQuiricity Music Ultimateといったクラウド型コンテンツに対応し、聞き流しといった使い方もできるし、VAIOに保存された楽曲もクラウド経由で楽しむことができるます。

また音楽動画配信のQuriocity以外にも、電子書籍マーケットReader Sotreに対応し、Readerで読んでいるコンテンツの続きをTabletで見るという使い方もできます。
日本で発売されいているReaderはWifiは非搭載で単独でのコンテンツ決済ができない状況なので、Tabetからのコンテンツ購入ができるように鳴るのは大きな進歩だと思います。

加えてPlaystation Suiteに対応し、PSのゲーム動作ができる他、これからのコンテンツの充実によって、ゲームソフトも充実してくるでしょう。欧州ですでに発売されているXperia Playで遊んでいるゲームをTabletに引き継ぐことができるようになるでしょう。

さらにTabetには大きな機能があります。それはソニー製AV機器との連携です。
DLNAで中のコンテンツを大画面に表示させる機能だけでなく、AVアンプなどの操作も行うことができます。

SONY Tabletに込めたsonyの思い

上記のようなsonyのサービスに対応した端末というのはあまり数が多くありません。現在ソニーが展開するネットワークサービスの殆どに対応し、またAVコントロール機能も付いている。このことはソニーがこのTablet端末をソニーネットワークの中心に位置づけているということだと思います。つまり、Tabletがソニー製品、ソニーネットワークの中心になり、その必要性に応じて各種特殊デバイスでコンテンツを楽しむという形態にソニープロダクト全体が再編されていっているのだと思います。

例えば上記に上げたように、Tabletで購入した電子書籍データを、その必要性(電池のもちを良くしておきたいとか、視読性を上げたいとか)に応じて端末を切りかえる。

TabletでQuriocityから購入した動画をより大きな迫力で楽しみたいのでブラビアから視聴する。

すべてのコンポーネントがソニーのネットワークサービスに接続される事で、ソニー製品全体で提供されるユーザーエクスペリエンスがより新しいものになっていく。

これが現在ソニーが推し進める「Sony United」であり、その中核を担うネットワークサービスを存分に楽しむことを目標としたSony Tabletだと思っています。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、Sony Tabletにはソニーお得意のサブブランド名(VAIOとかWalkmanとか)が血付いていません。つまりこれは特定の分野に特化した端末ではなく、各分野に散らばっている製品をひとつにまとめ上げる。そういう意味でのサブブランド名を冠しない製品の登場だと思っています。

Sony Tabletに期待すること

僕はこのきしゅの発表を受けたとき、「ようやくソニーユナイテッド」を実現する機種が登場してきたな」と本気で喜びました。これからはそれぞれの陣営が夕売るネットワークサービスで比較される時代。ご存知のようにAppleが創りだしたiTunes SotreはiPhoneの販売に一役飼っているし、アメリカでは小売のAmazonも電子書籍音楽配信といったことを行っています。機種単体での差別化要素は全体的に見たときにはTablet端末のコモディティ化によって、なくなっていくでしょう。そこでやはり他社との違い、つまりUniqly Sonyの大きな力になっていくのは、コンテンツ購入のしやすさ、管理のしやすさ、連携のしやすさだと思います。ソニーには以前より音楽、映画、ゲームといった三大デジタルエンタテイメントを有しています。これらを綿密につなぎあわせ、それをクラウドで管理し、提供していくというソニーのクラウド戦略を大前提においた、まさにクラウドネイティブとでも言うべきなSony Tabletが登場したことは本当に嬉しく、そして将来の大きなソニーの武器になるとおもいます。

もちろん発売はまだ先であるし、これから実際どうなっていくかは明示されたわけでじゃないけれども、これからのソニーの進む道を宣言されたような気がして、ソニーファンの僕としては本当に嬉しいことであったのでした。