本田雅一さんの「これからのスマートフォンが起こすこと」を読んで(フィーチャーフォンとスマートフォンについて)

長らくブログ更新できませんでした。なかなかまとまってPCをの前に座ることができなくて、書きたいことはあったのですが、なかなか…

さて、今回発売された本田雅一さんの最新著「これからのスマートフォンが起こすこと」について僕なりに思った感想を、つれづれなるままに書いてみます。

これからスマートフォンが起こすこと。

これからスマートフォンが起こすこと。

さて、急速に広まっているスマートフォンを使うようになりました。電車の中で見かける割合は増え続け、主観的に見れば6〜7割の人が使っているのではないかと思ってしまうほどです。日本でこの現象を起こした起爆剤とも言える機種はiPhoneですが、報道によればついにAndroidのシェアがiOSのシェアを抜いたと言われ、iPhone人気というフェイズからスマートフォン人気というフェイズに移ってきたのかなと思います。
Android勢が勢いづいている背景に、今までのフィーチャーフォンの機能を受けづいたいわゆる「ガラスマ」と呼ばれる端末が市場で受け入れられているからかと思います。赤外線、ワンセグといった日本独自機能、またFelica搭載型でったり、防水機能であったり、一般のグローバルモデルに、ハード上のプラスを行ったモデルの大量投入により、フィーチャーフォンからの乗り換え需要を取り込んでいるように思えます。個人的には日本でしか発達していないこう行ったハードが、未だに機種選考の大きな要因を占めていることに、違和感を覚えますが、多くの人がスマートフォンに移行できるという、ハードルを下げたという意味ではある一定の役割を果たしているように思えます。
さて、「これからのスマートフォンが起こすこと」ではこういった機種の拡大によって従来型の携帯は絶滅に追い込まえるという見解を示しています。もちろん僕もこの意見に賛成ですし、そもそも従来の携帯がメジャーで在り続けることは、あまり意味のないことであると思います。しかしながら、本書は従来の携帯について「秩序だった携帯」と紹介していました。僕はこの辺りに従来の携帯の再評価をしたいと思いました。
従来の携帯は、通信キャリア側の以降が大きく反映されたものでした。そのキャリアの通信助教にあわせ、携帯メーカーが機能を選別し、それを搭載してきました。つまりユーザー側に使う機能を制限していると言ってもいいかもしれません。対して現在のスマートフォンは、専ら携帯メーカーが作った端末を通信キャリアが輸入してくるような感じになり、通信キャリアの状況に合わせたものでは必ずしもありません。もちろん一部の機能(テザリングなど)は端末側でブロックされていますが、多くの機能はアプリをインストール事によって増やすことができます。ユーザー側に選択権があると言ってもいいかもしれません。このようなフルファンクションの状態では、通信量は格段に増え、混沌とした状態になってきています。今まであまり「通信が遅い。」「トラフィック不足」といった症状に悩まされなかったのは、キャリアとメーカーが一体となった計画的機能提供のおかげであって、フィーチャーフォンが「ユーザー側に機能選択権限がないので、ひどい機種である」といった単純なロジックではくくれないのだ、と思いました。

しかし、今やスマートフォンの時代を迎えようとしています。今までの計画的な時代は終わり、データ大量消費社会に移行していきます。そして「通信が遅い」という新たなユーザーの不満の種がばらまかれることになるでしょう。一部のネットユーザーは「ソフトバンクの通信は脆弱で、ドコモの環境は優れているので、iPhoneなど買わずに、ドコモでAndroidを買うべきだ。」という論を唱える人がいますが、この問題は特定キャリアの問題では無くこれから起き続ける、全体的な問題となるでしょう。通信環境で優れていると言われているドコモでさえも今後トラフィック需要に応え続けられるかどうかについて疑問を示しています。各社ともLTEやWimaxといった第4世代(もしくは3.9世代)方式の通信にデータを逃す戦略を取る予定ですが、それでも需要にに答えられかは未だに疑問が残ります。
そもそもユーザーが別回線に切り替えるということができるでしょうか。現在のスマートフォンはごく一部のモデルを除いて、次世代型通信方式に対応しているものは殆ど無く、実際にトラフィックをそちらに逃がすにしても、ポータブルWifiなどを使って逃がすという手段しかありません。もちろんこの次世代回線は別途料金であって、どれほどのユーザーが別回線を有するかは非常に疑問です。LTEの接続料金をさらに格段と安くしたり、同時契約を結ぶことによって機種端末の割引が受けられるようにするなど、キャリア側の積極的なLTE誘致策を実行することが望まれます。
また、多くのスマートフォンユーザーは歩きながら動画を見たりすることは少なく、せいぜいWEB閲覧やSNSといった比較的データの軽いものを利用します。大きな問題となっている大量の通信を扱うのは駅や喫茶店といった、ある程度限られた場所であるので、そういったところでの無線LANサービスを拡充させ、そちら側に通信を逃がすのもひとつの手だと思います。しかしながら現状では別途申し込み、別途料金、別途サービス会社といった比較的ハードルの高いものです。こちらも料金引き下げ、同時契約に依る割引などといった形の積極的誘致策を取らない限り、多くのユーザーhあ以前3G回線をt買って大量データ通信を行い続けるでしょう。大量データ使用者に対する帯域制限といった案も出されていますが、こういった縛るといった方向は、この大量データ消費社会に対し逆行するものでり、やはりこういった快適な別ルートを格安で体験できるといった施策を打つべきではないでしょうか。(単に僕自身が格安で快適にデータを扱えるといいな、と思っているだけなんですけどw)